自社しかできない「サポート」は何か?を考える 

自社しかできない「サポート」は何か?を考える 

前回の投稿では、

「なぜこの店ではテレビが2倍の値段でも売れるのか?」
山口勉著 日経BP社

から、「競合の出来ないことは何か?を考える」ということについて
書きました。

東京町田の小さな家電ショップ「でんかのヤマグチ」は
周辺に出来た大手量販店に対抗して、
競合が出来ない「高値で売る」という販売方法で、
粗利を確保し、経営を安定させていらっしゃいます。

「高値で売る」ために必要な事として、
お客様へのサポートを徹底されていらっしゃいます。

例えば、TVを購入頂いたお客様が、
「ドラマを録画したいけど、どうやっていいかわからない」
というお困り事にも、訪問し録画のセットをされていらっしゃいます。

しかも「御用聞き」のように、定期的にお客様を廻って
「何か困っていらっしゃることはないか?」と気配りをしています。
しかも「家電販売」に関することだけでなく、
街灯の清掃など「家電販売」に関係ないことでも気持ちよく対応しています。

その他にもいろいろありますが、
例えば「IHクッキングヒーターの料理教室」

一般の店舗の場合、
まだ買っていない、今から買おうか検討している見込みのお客様に対して、
その良さを体験してもらう目的で開催されます。
しかし、「でんかのヤマグチ」さんは、
既に買っていただいたお客様を集めて、開催されるのです。

「せっかく買ったのに、有効に活用できていないのでは、もったいない」
というお心遣いからなのですが、
「使って良かった、買って良かった」を体験していただくと
お客様が、お友達に「買って良かった」と口コミしていただけるのです。

その他にも、「お客様が本当に喜ぶサポートは何か?」を徹底して
されていらっしゃるからこそ、高値でも買っていただけるんですね。

特に私たちのような、中小零細個人事業は、
お客様お一人お一人に添った、
小回りのきくサポートをして差し上げることができます。

先日、名刺の打ち合わせをさせていただいた
クリーニング店さんのケースをご紹介します。

そのクリーニング店さんは、
よくあるクリーニングチェーンの取り次ぎ店ではなく
工場と一体になった1店舗での経営です。

工場と一体となっているからこそ、
クリーニングの専門家が、
直接お客様の細かいニーズをうかがい
お応えすることができていらっしゃいます。

例えば、
・シャツの襟と袖口にのりをつける。
・スカートのひだを途中まで仕上げる。
・ジャケットの襟を立体的に仕上げる。
というような事も、可能なんです。

クリーニングの専門家でない人が受付する取り次ぎ店とは違い、
お客様それぞれのニーズにお応えする事で、
「でんかのヤマグチ」さんと同様に
価格競争から抜け出すことができていらっしゃいます。

では、自社では、お客様に対して、どんなサポートができるか?
下記の4つの視点から考えてみてください。

1)自社だからこそできる、お客様お一人お一人に添った
サービスやサポートはできないか?

2)お客様のお困り事、お悩み事を先回りできるサポートはできないか?

3)通常の仕事上のサポートの他に、仕事以外にできるサポートはないか?

4)すでに購入いただいたお客様が、購入した商品を喜んで使って頂けるような
サポートはできないか?

この機会に、「お客様から選ばれる」ために
自社独自のサービス、サポートを考えてみてはいかがでしょうか?